食道裂孔ヘルニア手術
食道と胃の移行部が緩く、閉まらないために胃が食道方向(胸の中)に引っ張り上げられ、胃液の逆流症状の胸焼け、吐気、嘔吐、頑固な咳などの呼吸器症状などが治まらない病気です。高齢の方の病気と思われていましたが、最近若い人にも増えてきました。食道裂孔ヘルニアに対しては、まず薬剤療法が優先されますが、諸症状が薬剤抵抗性であった場合には手術適応となります。ただし、全身麻酔に耐えられることが手術治療の必要最低条件ではあります。ゆるんだ食道裂孔を縫い縮め、胃の入り口に当たる吻門部を利用して、食道胃接合部を締め付けて逆流を防ぐ手術です。この手術では深部操作が必要で、開腹術では相当大きな手術創が要求されるため、高齢者には侵襲が大きすぎるとして手術が敬遠される傾向にありました。しかし、腹腔鏡下手術は、小さな傷が4カ所できるだけで、侵襲がきわめて軽度です。ちなみに私(八木)は日本で最初にこの手術を完全腹腔鏡下に完遂しました。症例は許可を得て発表、論文にしてあります。#1)
